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ドミニク・シュミッツさん(25歳)は、半年前ドイツから来日し、現在、京都の歴史ある造園会社で働いている。
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Life In Kyoto: 自己紹介をお願いします。
Dominik
Schmitz: Dominik Schmitz、25歳です。ドイツのメクレンブルク州の州都、ロストックに近い、小さな田舎町から来ました。
LIK: 家族構成は?
DS: 5人家族で、22歳の弟と20歳の妹がいます。両親は町で園芸店を営んでいます。
LIK: ドイツでの、特にあなたの周りでの日本の印象は、どのような感じでしたか?
DS: 日本は本当に遠い国というイメージがありますし、あまり知られていません。
僕の知り合いでも、「すし」とか「侍」とかそういうステレオタイプしかもっていません。でも、あまり知られていないからこそ、日本や日本文化について知りたいと思うようになりました。
LIK: どのようなきっかけで日本庭園を知ったのですか?
DS: それは本当に偶然でした。僕の田舎に、ドイツ人の美術関係の教授が住んでいます。彼は40年間日本に住み、仕事をしていました。2年前に退職してドイツに戻ってきても、相変わらずの日本好きで、夏にドイツに住み、冬に日本に住むという、気候がよいですから往復の生活を続けています。2年前ドイツに帰国したとき、彼は田舎に、つまり僕の町に、古い別荘を買いました。別荘は本当に古くて、いくらか改装が必要だったようですが、彼はそこに日本庭園を造ることにしました。しかし彼の周辺には、詳しく日本庭園を知る人はいませんでした。日本庭園は、技術と時間がかかります。その過程で、実際に日本に行き、日本庭園について勉強をしてくれるような人物を捜すことになったようです。彼は日本庭園を紹介するため、自分の日本庭園に僕を招待しました。僕はそこで初めて日本庭園を見ました。それは見事だと思い、感動しました。完璧の美というものがそこにはありました。本当に細やかなところにまで手入れが行き届いていました。もともと日本文化に興味があったこともあり、是非、日本で日本庭園を習いたいと思いました。そこで彼の要望通り、僕が日本に行くことになったのです。
LIK: 教授が日本に招待してくれたのですか?
DS: ある意味ではそう言えるのでしょうけど、実は彼がただ日本に行って、ある造園会社で勤めるという選択肢を僕に示唆してくれただけです。彼自身は、日本庭園について教えることはできませんでしたが、どこに行けば日本庭園のことを学べるのかを教えてくれました。僕に京都の歴史のある有名な造園会社を紹介してくれました。そこが現在の勤め先であり、そこで僕は今、本当に様々なことを学んでいます。京都に行く前、教授は僕に日本文化について多くのことを教えてくれました。こうして僕の人生を動かしているし、ある意味で僕は彼の「弟子」ともいえるのでしょう。勿論、僕には京都の造園会社に親方がいるから、少し複雑ですね。
LIK: ドイツにもマイスター制度がありますが、日本の親方制度をどう思いますか。
DS: 日本では一人前になるのに10年かかります。本当に長い期間です。ドイツではたった3年で一人前になれるのですから。日本の方が完璧主義なのでしょうか。でも3年というのは少し早すぎると思います。個人的には中間ぐらいがよいと思います。
LIK: 日本の造園会社の方達はあなたをどのように受け入れてくれましたか?
DS: それは温かく迎えてくれました。皆さんとても親切で、ドイツに関心を持ってくれました。僕は最初ほとんど日本語ができなかったのですが、それにも関わらず、とても居心地よく過ごすことができました。僕は当初、3ヶ月間日本に滞在して修行するつもりでいましたが、それを1年間に延長しました。そのぐらい皆さんには歓迎してもらいました。それにこの日本庭園を造る仕事が本当に楽しくて仕方なかったものですから。
LIK: 日本庭園のどういった所が好きですか?
DS: 日本庭園の持つ完成された美は素晴らしいと思います。庭のあらゆる部分に、細心の注意を払って、手入れが施されます。その手入れとは、苔などを使ってわざと庭園を古く見せるものなのです。僕にとって、そのことがとても印象的でした。日本庭園が形作られていく方法にも驚きました。特に木を剪定する方法。剪定は毎年されます。それが40年50年と積み重なって、特殊な「自然」の風景が庭師の手によって生み出されるのです。日本庭園は、何十年にも渡って注ぎ込まれた手間隙と美意識の集大成なのです。僕は日本庭園についてもっといろんな事を習得して、ドイツに持って帰りたいと思っています。
LIK: 今まで京都の日本庭園は、たくさん行かれたのでしょう。
DS: もちろんです。本当にたくさん行きました。
LIK: お気に入りの庭はありますか?
DS: たくさんありすぎて難しいですね。強いて挙げるなら僕の親方の曾祖父さんが造った庭です(非公開)。修学院離宮や桂離宮の庭も好きですね。あとは特に名前もないような、小さな坪庭なども好きです。
LIK: 1年の京都滞在の予定で、既に半年間経ったわけですが、残りの半年間は何をしたいですか。
DS: たくさん旅行がしたいです。いま習っている茶道をもっと練習したいし、生け花も挑戦してみたいと思います。
LIK: これから京都で働こうと思っている外国人に何かアドバイスはありますか。
DS: 日本語や日本文化を、前もって勉強しておくべきだと思います。それらをある程度理解しておくべきでしょう。僕の場合、最初は日本語をほとんど話すことができませんでしたので、仕事も生活も大変でした。でも僕は英語もあまり使えないので、ほとんど日本語でしかコミュニケーションがとれず、かえって早く日本語が使えるようになったと思います。
LIK: 最後に、将来の夢はなんですか。
DS: 難しい質問ですね。まず日本庭園の技術をしっかりと学んで、それをドイツに持って帰りたいと思います。でも日本の植物を育てて売ったりする園芸の方か、庭を造る造園の方か、まだ決めかねています。ドイツで教授と出会えたという偶然が、僕をここまで導いてくれたように、とりあえずこれまでは、何の計画もなしに来られたわけですから。これから起こることをただ見ていくのも悪くないでしょう。
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-蟹谷章子、恩田進 通訳:ザビネ・ブリンク
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